ハッピーアワー、12:00昼食、14:00レクチャー航海術トレーニーのあこがれで体験したいこと、16: 00畳帆、17:30夕食、19:00ミーティング、天体観測、環境CO2、地球温暖化の講義19:45終了。 22:00トレーニー就寝。以上がおおむねの一日のプログラムです。 10:00に錨を揚げ帆6枚張る作業から徳島県橘湾を出航、NW5で9ノットオーバーにて紀伊水路を 横断、田辺港遥か沖、白浜を16:00、周見の町並みをみながら17:30の夕食後、西の太平洋に傾 く大きな夕日を眺め、19:00潮岬灯台の明かりが薄ぼんやりと見え始め、さすが大きい閃光でした、 串本沖を24:00で通過、左右を巨大船や貨物船が通過してゆく、太平洋のうねりも出て夜空に満点 の星北斗7星もはっきりと北も南も星が一杯、上甲板に寝転がる人も多く、夜の快調な航海を満喫、 私も串本の大島と灯台を確認して、闇夜の航海にはレーダーと、双眼鏡にて確認し、進路と速度は 一定に、大島は以外に大きい、たじろいも無く、進んでゆきます。私も眠気が出、ベッドに戻り船のゆ れが気持ちよくうつらうつらとゆれを感じながら夢枕に、今度はゆれがなく目が覚めるとまだ02:00 でゆれ静かに、スピードを落とし航行しているのかと上甲板に出て確認すると9ノットは維持して帆も 風をうけ、串本をかわし紀伊半島の陰に入りピチングが消え、横風をうけ軽やかに航行中でした。 食堂に図書室も船の本が充実中でも、「世界帆船博物館」という写真集には感激でした、帆船の歴 史を15世紀から帆船の華やかな時代の新大陸発見、新航路の発見、航海術の進歩、と冒険が、今 日の海と人のかかわりで帆船が切っても切れない民族の交流の始まり、そこには悲劇と幸とが隠さ れていますが、人の偉大さを見ました。30分ほど本に夢中でした、また明日の体験プログラムに支障 がでてはと思い、ベッドに戻り、今度はポー、ボーと連続する2分間の霧笛の音に起こされ、時間を見 ると、04:30甲板に出てみると朝もやの白じゃけたもやのなか視界100m、すでに、船長以下航海 士全員がデッキに集まり見張りの臨戦体勢、位置は大王崎の沖、布施田水路沖の外洋を黒潮に乗 り10ノットで航行中でした、眠くなりベッドに戻りました。06:30には視界も改善され1マイルは確保さ れ、安乗崎に進んでいました。デッキにはいつでも覗いて良いと最初に船長より話があり、情報は邪 魔にならないタイミングで逐次聞くことが出来ました。(商船では出来ないこと)通常は24時間をワッチ は4時間で交替し、2名のシフトで運行されていました。 船長アキ、機関長ツツ、一等航海士マツ、2等航海士イチロウさんは2000年の世界一周の乗船者、 でそれぞれ1階級昇進されての乗船です、チームワークも素晴らしく縦割り社会の中で、トレーニー 対してはアットホームで迎えてくださる環境が素晴らしい。 船長、機関長、一等航海士、のコンビは見ていても和やかで、全員がニックネームで呼び、高専、商 船大学の全寮生活の中での縦割り社会の慣習は生きていますが、ニックネームで呼びあい、長い航 海を縦割りで職務を遂行する。船長の権限と責務は偉大です。アキさんのお人柄か、あこがれます ね。アットホームの環境は実に心地よい。 最後の宿泊は鳥羽湾の真珠島の前玄関口に投錨(豪華客船のふじまるも同じところ)あこがれも初 めての鳥羽であり蒲郡に待つ三河湾も初めての航海と聞きました。あいにくの雨の中ロブスターの佐 藤艇長、アクワマリンの中村艇長、コラルリーフの林艇長、乗船者の皆様、ラグナー皆様のお出迎え と企画された蒲郡市長以下関係者の皆様に感謝します。傘も無くずぶぬれでしたがMCCのエンブレ ムを胸に下船し歓迎式典に臨むことが出来ました。私の人生で最大級の思い出と遊びの体験ができ ました。 |