スモールクラス優勝                               山村@メーヴェ


8/28は朝から良い風が吹いていて7時半に集合した私達はやる気満々でした。私は結構冷たく
感じる水の中に入り、船底のチェック。フジツボがラダー周りに30個程、「よし、0.1ノット×30個
で3ノット速くなった!」などと冗談をぬかしつつ掃除を終え水から上がると、メンバーが一人
来れなくなったとの事。「え!?3人じゃあNo1ジェノアはオーバーパワーになってしまう。
」と、焦ったのですが、結局風はそれ以上あがらず、なんとかNo1で走りきれたのです。私たち
は更に、不要なものを船内から搬出したり、マスト周りに集めたりして重心をなるべく前に持っ
て行くように努めました。そのおかげか、レース中は今まで苦しめられていたリーヘルムがほぼ
解消し、ヘルムスとしては楽に操れるようになりました。さて、レースを振り返ると、

@スタート:久々の良い風の中のスタートで、船のスピードと本部艇(ボート)までの距離の計
算がうまく行かず、ホーンから30秒程遅れてのスタートとなってしまいました。正直、自分の中
では大失敗!あせりを隠すので精一杯でした。
A1レグ: 潮流ブイまでの上り。スターボ1本の走りでした。幸か不幸かスタートで出遅れた
為、先行艇の動きが良く見える。スタート前に大島近くまで走ってみたが大島よりも沖の方では
風が南に振れている様に感じたので、なるべく大島に寄せるよう本部艇一杯の所からスタートし
、出来るだけ上らせて帆りました。スタート時の順位はスモールでは4/5位。自分達の前に、ホ
ープ。風下の前方にバイキング、さらに下にジュノーという配置。今回は、上り角度も良くボー
トスピードでもホープとバイキングに勝っていた。おそらくNEWセール、バウトリム、バウトリム
からくるリーヘルムの軽減が要因だと思う。大島西でホープをかわした後、バイキングが下から
私達よりも更に良い角度で上ってきて、前を横切るような体勢に。バイキングは2人しか乗って
いなかったので、完全にオーバーパワーに苦しめられて帆っていた。おかまを掘ってはいかん!
少し角度を落として、下をかわしました。これでスモールのトップに立ちました。前方では、べべ
が何やらおかしな動きをしている。後で聞いたところ、スピンバックを救助していたとの事でした。
救助活動をしていなければ、私達の総合2位は無かったでしょう?感謝。
B2レグ: 下りに入るマーク回航も無難にこなしスピンもすぐ上げる事が出来た。回航後すぐに
ジャイブをして左海面に出て行ったホープの動きが気になったが次の下マークもスモールクラス
トップで回航。ジブアップ・スピンダウンをミス無く済まして上りに入った。今シーズンに入って、
メーヴェのクルーの成長は著しく、ミスが少なくなった上にスピーディーになってきた。
成績が残せなかったのは、タクティクスの悪さだったに違いない・・・今後はさらにヘルムスの
ミスが目立ってしまうので、自分も頑張らねば!
C 3レグ: ポートタックの上り。このレグの帆りだけが納得いかなかった。マストトップのウィン
デックスはほぼ上り一杯。しかし、セールは出し気味の方がテールがきれいに流れる。??
今までに無い感じだ。テールはきれいに流れるがスピードは出ていない。バイキングに下から
抜かれ、ジュノーがすぐ後ろに追いついて来ている。ホープも確実に差を詰めて来ている。
少し落とし気味のクローズホールド、セールを少しづつ出す事でスピードはやや回復したが違和
感は残る。この違和感の原因はひょっとすると・・・次回までに点検しなければ。結局このレグ
では良い所無くマークを迎えてしまった。
D 4レグ: マーク回航後、スピンを上げるのに少し躊躇してしまった。風はそこそこ強く感じたし
3人でアビームのスピンランはきついなあと思っていたのだが、よく見ればコースをフィニッシュラ
インに向けきっていなかった。完全にスピン風だった。どたどたとスピンアップ。
ジュノーはスピード重視で上り気味で離れていく。バイキングは少し下の前方を帆っている。
「絶対に抜ける!抜く!」とみんなで盛りたて、スピントリマーの藤田をつつきまくった。結局バイ
キングとは、つかず離れずで2位フィニッシュ。それでも、私達は近頃無かった満足感を味わいな
がらハーバーに帰った。
小腹が減った私達は、「まあ、とりあえず飲むか!」という事でドミーへ。そこで、買出し中の
中村会長に会い、信じられない結果を聞いた。自分達の予想では、修正でホープとジュノーに負
けていると思っていた。そこで、スモール優勝、さらに総合2位と聞いて、本当にうれしくドミ
ーのレジ前で思わずはしゃいでしまった。今回は、全て1本で帆れるレグばかりで船の性能を引
き出せたのが勝因だと思う。もし、コース選択が必要となるレースなら、こんなに旨くいかなか
っただろう。なかなか目立った所に出て来なかった私たちですが、今後は常に前の方を帆れる
様、全員で頑張って行きます。今後もメーヴェをよろしくお願いします。

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