実は、このシャングリラの中には優勝トロフィー、カップ類が数十点積み込んであった。
これらを江ノ島まで搬送しなければならず、レンタカーによる陸送となった。

7/23(土) 15:40 下田港を後に伊豆スカイラインなどを経由して約170Kmのドライブがスタートした。林さんが運転手、心配するの
は江ノ島付近の交通渋滞がかなりひどいらしいことだ。VHFでの定時交信はシャングリラの吹原艇長にお任せしてあり、私は衛
星携帯の18:00のロールコールを車中で対応することとした。

7/23(土) 18:00 茅ヶ崎あたりで通信を開始した。少し渋滞に巻き込まれたものの18:40無事江ノ島のクラブハウスへ到着、一風呂
浴びてリフレッシュすることができた。 クラブハウスの2階からは、舟形に電飾した自衛艦「つのしま」が鮮やかに見える。

7/24(日) 0:00 この時間帯のロールコールは、自衛艦の国際VHFを借用できることになっており、一息ついだ林さんと私はラバー
ボートで「つのしま」の操舵室へ案内された。当務の自衛官、江ノ島側のスタッフ数人とともに、ゴールする艇を迎える準備をした。
ずっしりと重いハンドセットで大島付近の艇までクリヤーな交信ができた。
衛星電話での通話時差もこの頃には皆さんがすっかりマスターされ、無駄のない会話ができた。
ところで、艦内はいろいろ見学できたが、操舵室での私の関心はレーダー装置であった。
ナイトセーリングのときなど自艇がどの様にスクリーンに映し出されているのか。
初めて実物を見ることができ、自衛官の方々は親切に教えてくださった。
レーダーは物体を識別すると自動的に艇の緯度、経度、速度、進行方向などをID番号で整理していく。これを見ていれば、ゴール
する順番を簡単に予測することができる。
仮眠は少し大きめの2段ベットが用意されていた。林さんと交替し、私はすぐに眠りに落ちてしまった。

7/24(日) 6:00 朝6時少し前、「総員起こし5分前」いうアナウンスに目が覚めた。
ほどなく朝食の案内があり、ボリュームたっぷりのバイキングスタイルを堪能した。
夜半から風が落ちており、各艇はゴールするのにご苦労されたことと思います。
迎える側も30分前コールからスタンバイ、探照灯によってブイ位置を案内したり、ゴール
順序を陸上本部と連絡しあったりして、時の経つの忘れる。あと5艇を残すのみ。


7/24(日) 12:00 「つのしま」ではコーヒー、夜食、朝食に加え昼食は特別に「海軍カレー」がふるまわれた。
海軍では洋上生活のため曜日の感覚が薄くなりがちになるため、毎週金曜日は「カレー」という習わしがあり、その味やレシピに
も艦ごとに特徴をこらしているとのことです。フライものにたまごのトッピングもあり豪華、香辛料の味がきいてとても印象的でし
た。 最後尾となった「だんりゅう」の位置確認から13:00頃にはゴールするものと予測された。「達す、最終のゴール艇は13時と
予測される。」という艦内放送の後、暫くして我々2人は 長谷川レース委員長自らが操船するラバーボートに移り、陸上本部へ
帰還した。「だんりゅう」のゴールをここから確認、無事お役目を開放された一瞬です。

 オフショアレースの醍醐味を満喫し自衛艦内での半日を体験できた3日間、パールレースに関わったの
はこれで3回目になりましたが、機会があればまたレースでも挑戦したいと思います。

P・S
 今年のルートリスはクルーの都合が付かないことが多く、MCCポイントレースへは、「うらなみ」クルーの
助けが頼りとなっています。繊細な近藤さん、風とのやりとりにはいつも敬服しています。
私もJSAFとの関わりが深く、現在ジャパンカップなど大型のイベントに向け調整が進められています。
その節には皆様のご協力をお願いします。
                                                         
                                                         
(2005-2006 三河湾フリートキャプテン)